論文・発表

科学技術振興事業団「楠見膜組織能プロジェクト」の研究紹介(一般の読者用)

一般の読者のための研究室紹介

研究のねらい

すべての生物の細胞膜は、液体状の2次元構造体(膜)をなしています。この中で膜タンパク質が動き回り、外部からの信号に応答して、集合体を作ったり、会合して情報を受け渡したり、細胞の形作りや運動を引き起こしたりしています。多細胞生物の中で、細胞が他の細胞と相互作用して機能するためには、このように、細胞膜が多機能で可塑的なシステムとして働くことが必須ですが、このような可塑的な細胞膜システムの構築のための原理や機構の多くは、未解決のままです。

本プロジェクトでは、細胞膜という2次元液体中での膜タンパク質の運動を、細胞がどの様に制御して、必要とされるタンパク質の集合体構造を膜の中に構築したり破壊したりするかを解明し、それを通じて、人工の素子や機械にはない可塑性による多機能化の機構の解明をおこなうものです。

この様な研究は、細胞膜機能の構築原理を明らかにするのみならず、細胞膜分子の組織化の機構の解明を通じて、細胞と多細胞社会の構造形成機構の新しい概念を樹立し、さらに、可塑的な多機能素子の設計に指針を与えるものと期待されます。

細胞膜分子の組織化(会合-局在化-集合/配列構造形成)に重要な5つの素過程(私達のグループの提案)。

一分子レベルで、受容体の運動や集合を観察・操作する。
受容体は、膜骨格による制限を受けながらホップ拡散運動していることがわかってきた。

研究グループ

分子間相互作用グループ

生きている細胞において、1分子レベルで、1nmとサブピコニュートン秒の精度で、膜骨格と膜タンパク質、及び、膜タンパク質同士の分子間相互作用を解析する。

膜骨格機能グループ

膜骨格が、能動的に熱運動を上手に制御して、細胞膜分子の組織化を達成する機構を解明する。

細胞間相互作用グループ

細胞間相互作用、特に、多細胞集団の形態形成を、膜骨格によって制御される細胞膜同士、及び、細胞膜と細胞骨格との相互作用という観点から研究する。

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